「重度高血圧」が「正常血圧」へ:HRVバイオフィードバック
先日スタートした呼吸で自律神経のバランスを取り戻す「HRV(心拍変動)バイオフィードバック」のグループですが、すでに大きな改善が表れてきています。参加者の方の許可を得て、それらを少しだけご紹介したいと思います。
1・慢性的な「重度高血圧」が「正常血圧」へ
HRVバイオフィードバックでは、仮説として圧受容体反射(血圧を一定の範囲内にとどめる反射システム)に働きかけることで、高血圧に効果があるとも言われています。なので、毎回の前後に血圧を測定して、今回実施しているHRVバイオフィードバックの効果を調べています。
参加者の中に慢性的な高血圧を患っている方がおり、降圧剤の服用をされています。その方の血圧についての変化をグラフで表したものが下です。
まだ実施3回ですが、重度高血圧(1回目172/105)が、3回目では正常高値血圧(139/88)まで下がっています(セッション前に測定)。
2・うつ症状が「非常に重篤」から「軽い」へ
同じ方ですが、うつ症状(うつ・不安・ストレスに関する指標の下位尺度)が大幅に減少しました。グラフにまとめましたが、開始前は「非常に重篤」と評価される得点が、3回目の初めには「軽い」と評価される得点まで大きく減少しています(前日まで激務だったようで3回目は2回目より若干数値は上がっています)。
とても大きな改善に僕自身驚いていますが、呼吸を通じて人間の生理学に働きかけるアプローチの素晴らしい効果に改めて感心しています。